コンピューター教室の充実や更新の必要性

従来から学校に整備されていたコンピューター教室の充実や更新の必要性について、昨年12月に文部科学省が事務連絡を出しました。
全ての教科等の中でそれぞれの特質にあった情報技術を適切に活用し、学習活動の充実を図ることが求められています。

POINT【1】
一人1台端末では処理が難しい学習や発展的な学習を行う際にコンピューター教室を活用するなど、
子供たちが学習道具を主体的に選べる環境、学習活動がより効果的にできる環境を整えること。

POINT【2】
すべての学校段階でSTEAM教育などを積極的に推進していけるよう、
コンピューター教室を発展的に充実させる形で、ファブスペースなども整備すること。
※ファブスペース=ものづくりに取り組めるスペース

プログラミングや動画編集する子供
プログラミングや
動画編集
複数のアプリや端末を使った探求的な学習
複数アプリや端末を
使った探究的な学習
マイコンボードなど実習用機器を使う学習
マイコンボードなど
実習機器を使う学習
プログラム制作やCADを使った製図
プログラム制作や
CADを使った製図

さらに文部科学省は、学校施設整備指針を参考にしながら、以下のような環境を実現することを求めています。

  • ・個人やグループでの活動が可能な自由度の高さ
  • 情報機器等を利用しやすい配置と必要な面積や形状
  • ・図書館等と連携し学習・情報 センターの機能を持たせるなど他の学習空間との有機的な連携・分担
  • ・教材・教具、消耗品等の収納
  • ・教員がプログラム作成等のための準備室の設置
  • ・子供たちがプログラム作成や情報に関する資料等を閲覧できる空間の設置
レイアウトが自由な学習空間
可動式・5角形の机

コンピューター教室の整備を検討する際は、
「個別端末では性能的に困難な学習活動を効果的に行うことができる空間」として
空間の在り方自体を捉え直し、中長期的観点から教育環境の充実に取り組むことが重要です。

※文部科学省「GIGA スクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」(https://www.mext.go.jp/content/000207291.pdf)をもとに作成。

中長期的観点で教室環境の整備に取り組む必要性とは?

今年1月に文部科学省が出した事務連絡では、「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」に代わる「新たなICT環境整備計画」の策定に向けて、約2年間の検討期間を設けることが通知されました。その間には、「次期教育振興基本計画」の策定や「新たな学校施設づくりのアイデア集(案)」の作成が予定されており、具体的な方針や事例が示されていきます。

教育政策の動向

令和7年度に策定される「新たなICT環境整備計画」に、これからの学びの方向性や必要なICT環境、学習空間に関することが盛り込まれることを想定して、今からできる準備を進めておきましょう。

文部科学省R5~R7年度の教育政策

今後の教育政策の動向を踏まえた教室環境の整備が重要です。

※以下の資料をもとに作成。
・文部科学省「【事務連絡】学校におけるICT環境の整備方針について」(https://www.mext.go.jp/content/20230116-mxt_shuukyo01-000003278_001.pdf)
・文部科学省「次期教育振興基本計画について(答申(素案)) 【概要】」(https://www.mext.go.jp/kaigisiryo/content/000214286.pdf)
・文部科学省「資料2-2 学校施設の質的改善・向上に関するワーキンググループの概要(案)」(https://www.mext.go.jp/content/20230120-mxt_sisetuki-000027108_5.pdf)

教室環境の整備に取り組まれている学校の例

教育目標や子供たちに身につけさせたい力などをコンセプトに落とし込み、いち早く教室環境を整備している学校があります。
雑誌や新聞等に掲載されている事例をご紹介しますので、ぜひご覧ください。

こちらのパンフレットには、実際に行われている授業の様子などを掲載しています。

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