2020年8月1日

新型コロナウイルス感染症への対策として、 今、学校現場にはさまざまな対応が求められています。 教職員の在宅業務や臨時休校中の家庭訪問遠隔授業の実施など、 すでに取り組みを進めている学校もあります。 新たな取り組みに伴って発生した情報セキュリティ事故の 事例と対策例をご紹介します。 (2020年8月)

在宅ワーク用に持ち帰ったUSBメモリを紛失

感染拡大防止のため、在宅での業務を余儀なくされる場合もあります。 、USBメモリを学校外へ持ち出す際は、注意が必要です。
2020年7月6日、岡山県の私立小学校の校長が、 児童など延べ3,083人の個人情報を含むUSBメモリ3本を紛失していたことがわかった。 (略)
同校の校長が在宅ワークをするため、USBメモリを 持ち帰ったが、2日後になくなっていることに気づいたという。

学校情報セキュリティお役立ちWeb「今日もワンステップ!」から抜粋

個人情報の漏えいを未然に防ぐために、情報を持ち出す際は右図の対策ができているかチェックしましょう。

休校期間中の家庭訪問で名簿紛失

休校中の家庭訪問で、児童・生徒の名簿や住所が書かれた 地図などを紛失する事故が複数の自治体で発生しました。
2020年5月15日、福岡県の市立中学校の教諭が、各家庭への プリント配布中に名簿を紛失していたことがわかった。
名簿には生徒20人の氏名や学年、住所などが記載されていた。
教諭が、休校期間中に生徒が取り組むプリントを各家庭に
配付するため、校区内を移動していたところ紛失したという。

学校情報セキュリティお役立ちWeb「今日もワンステップ!」から抜粋

家庭訪問前に、名簿などの取り扱いに関する注意事項を
全教員で確認することが効果的な対策になります。

遠隔授業で個人情報が流出

遠隔・オンライン教育特有の情報漏えい事故も発生しています。

2020年8月11日、長野県の公立大学の教員が、遠隔授業中に 学生1人の個人情報を誤提示していたことがわかった。
誤提示したのは、授業とは関係のない学籍番号など、
学生のプライバシーに関わる基本情報。
遠隔授業を受講していた約41人の学生に対し、
3分間程度、画面に提示されていたという。

学校情報セキュリティお役立ちWeb「今日もワンステップ!」から抜粋

コロナ禍特有の事故が起きていることを学校内で共有し、
トラブルを未然に防ぐようにしましょう。

新しい生活様式と、ICT環境整備の検討を。

USBメモリや書類を持ち出す必要がないようにすることも
情報漏えい対策につながります。
さらに、今後は新しい生活様式への対応も不可欠です。

新しい生活様式への対応例

在宅での安全な校務▶ テレワーク環境整備
データの持ち運びを不要に▶ 教育専用クラウド導入
書類の持ち歩きを不要に▶ ペーパーレス化
非対面でのコミュニケーション▶ オンライン家庭訪問
児童・生徒の学びの保証▶ 遠隔・オンライン教育環境整備

GIGAスクール構想の実現に加えて、
これらのICT環境整備も検討してみてはいかがでしょうか。